第517回：『L3 Championship 2025』トーナメントレポート

　10月4日・5日の2日間、大阪府大阪市のAP淀屋橋にて『L3 Championship 2025』が開催されました。
　L3構築におけるシーズンの王者を決めるトーナメントであり、上位2名が『世界選手権 2025』日本代表の権利を獲得します。
　81名のプレイヤーが参加した大会のレポートを、トップ8のデッキリストとあわせてお届けします。

【『L3 Championship 2025』配信アーカイブはこちら】

　予選ラウンドはスイスドロー8回戦で行われました。

　『深淵のガンスリンガー』環境での公式トーナメントは『MASTERS 2025 3rd season』が4回開催され、優勝は「エオルゼア十二神」が3回、「ソルジャー」が1回という結果でした。「エオルゼア十二神」は4大会すべてで使用率トップでもあり、まさしく現在のL3構築を代表するデッキです。反面、ゲーム序盤の不安定さという明確な課題も抱えたデッキであり、その点をテーマとしたメタゲームの中に「ソルジャー」「火氷顕現」「火水」「火氷雷FFXIII」といった有力デッキが存在するという状況でした。

　そして、このトーナメントでのデッキ分布はこのようになりました。

　1番人気は貫禄の「エオルゼア十二神」で、約42%のシェアを占めました。以降も「火水」「火氷顕現」「火単」「ソルジャー」と有力デッキが続いています。

　トップ8は「エオルゼア十二神」×3の他は「火水（【25-118H】ゴルベーザ型×2、クリスタル型×1）」と「火単」「火単クリスタル」という構成で、『顕現』による強力なボードコントロール性能を誇る火属性のデッキが結果を残しています。

　現世界王者のはらさんも、おそらくここまでシークレットとしていたであろう「火単クリスタル」で滑り込みのトップ8入りを果たしており、『世界選手権』への出場経験者が8名中6名という濃いトーナメントとなりました。

「エオルゼア十二神」VS 火属性デッキのマッチを「エオルゼア十二神」が全勝し、ベスト4の構図は一気に傾く結果となりました。

ぱっつぁん（エオルゼア十二神）対 はら（火単クリスタル）

［1ゲーム目］
　序盤から【24-111H】ルシオを繰り出したはらさんは【26-053L】バッツ、【25-118H】ゴルベーザ、【25-016R】ルビカンテ、【24-005L】クライヴと次々に送り込み波状攻撃を仕掛けます。ぱっつぁんさんはバックアップを並べて我慢の展開が続きますが、6ダメージ目で【26-063R】アルジクのEXバーストが発動すると状況が一変します。攻め手が途切れてしまったはらさんに対し、ぱっつぁんさんが【26-037H】ハルオーネで逆襲し、最後は【24-001L】イフリート [XVI]を【26-042R】アレキサンダーで対処して詰め切ったぱっつぁんさんが勝利します。

［2ゲーム目］
　序盤から【25-118H】ゴルベーザと【24-045C】ジュームで果敢にアタックに向かうはらさんに対し、あっという間に5体の【ジョブ(エオルゼア十二神)】のバックアップを並べたぱっつぁんさんは【26-037H】ハルオーネでリソースを奪いにいきます。これには【25-089R】カイナッツォで対処したはらさんでしたが、続くターンにぱっつぁんさんが2枚目の【26-037H】ハルオーネを繰り出し、虎の子の【24-005L】クライヴを捨てさせられてしまったはらさんは万事休す。ぱっつぁんさんが2連勝で決勝に駒を進めました。



しど（エオルゼア十二神）対 コマツナD（エオルゼア十二神）

［1ゲーム目］
　互いに【26-059R】リムレーンを置ける好スタートを切りましたが、コマツナDさんのバックアップはその1枚で止まってしまいます。このままでは勝ち目のないコマツナDさんは【24-044H】ジタンで【25-035L】エアリスを奪いしどさんの【26-059R】リムレーンのアビリティを消して妨害しますが、しどさんの手札には必要な属性のCPがそろっており突破されてしまいます。そのまま【26-037H】ハルオーネで制圧したしどさんが王手をかけます。

［2ゲーム目］
　【26-040R】メネフィナから【26-059R】リムレーンを展開する絶好のスタートから、今度はお互い順調にバックアップを並べ合います。そうなれば先攻のコマツナDさんが有利かと思われましたが、4体のバックアップがダル状態になった隙をついてしどさんが【24-021H】クラサメをキャストし、コマツナDさんのバックアップをすべて凍結させます。これで先攻後攻が入れ替わった格好となり、的確に相手を抑え込み続けたしどさんが2ゲームを連続で勝利しました。 　

しど（エオルゼア十二神）対 ぱっつぁん（エオルゼア十二神）


［1ゲーム目］
　先にバックアップを5体すばやく並べたぱっつぁんさんに対し、しどさんは【24-044H】ジタンを使ってなんとかバックアップを並べるやや苦しいスタート。鏡合わせのように【24-021H】クラサメ、【24-044H】ジタン、【26-037H】ハルオーネとお互い展開していきますが、先に動き始めたぱっつぁんさんとのテンポ差をしどさんは覆せません。最後は【26-097R】ラールガーで押し込んでぱっつぁんさんが1ゲームを先取します。

［2ゲーム目］
　今回はお互いスムーズに4体のバックアップを並べあうと、先攻のしどさんが【26-037H】ハルオーネと【25-035L】エアリスで仕掛けます。ぱっつぁんさんは【26-042R】アレキサンダーと【24-123H】金剛坊ウーでそれぞれ対処しますが、アドバンテージ差をつけられ苦しい展開を強いられます。さらにしどさんは【24-044H】ジタンで奪った【26-037H】ハルオーネで畳みかけます。ぱっつぁんさんもたまらず【26-037H】ハルオーネで応戦しますが、これは【26-097R】ラールガーで突破されてしまいます。なんとか【24-021H】クラサメで粘るぱっつぁんさんでしたが、返しのターンのしどさんの【24-021H】クラサメが直撃。ついに凍結から動き出した【26-037H】ハルオーネが止まらなくなりぱっつぁんさんが投了。しどさんが取り返し、優勝の行方は最終ゲームに持ち込まれます。

［3ゲーム目］
　【26-094C】ビエルゴからなんとか【26-040R】メネフィナを引き込んだしどさんに対し、ぱっつぁんさんは【26-059R】リムレーンと【26-063R】アルジクで順調なスタートを切ったかに見えましたが……後続のバックアップが引けません。【24-125H】トンベリ&サボテンダーで探しても見つからず、仕方なく【24-026H】死の天使ザルエラで相手を阻害しにきます。しどさんは追加のバックアップを捨てさせられてしまい泥仕合になるかと思われましたが、ここで【26-078C】ノフィカをトップデッキして【26-063R】アルジクの回収に成功します。返しのターンにぱっつぁんさんも【24-044H】ジタンで【26-040R】メネフィナを手に入れて何とかお互いにバックアップを並べる目算が立ち、長かったトーナメントもクライマックスに突入します。
　【26-063R】アルジクや【26-108C】サリャクでフォワードを除去しながら少しずつダメージレースで先行するしどさんに対し、ぱっつぁんさんは【24-021H】クラサメと【25-035L】エアリスで反撃します。しかしこの【25-035L】エアリスは【24-044H】ジタンで奪ったカードだったため、【26-108C】サリャクのスペシャルアビリティ『レーオノシス』でしどさんの手札に戻ってしまいます。リソースの損失なく【25-035L】エアリスに対処できたしどさんが【26-012H】ナルザルから【26-094C】ビエルゴを出すと、効果で手に入れた【26-037H】ハルオーネを手札を使い切ってキャスト。続くターンに【26-097R】ラールガーで押し切って7ダメージをもぎ取りました。


　昨年はあと一歩のところで『世界選手権』を逃したしどさんでしたが、みごとにL3構築でのシーズン日本一に輝き『世界選手権 2025』の権利を獲得です。おめでとうございます！ 　

　新たな日本代表2名が決定し、残る『世界選手権 2025』への8つの椅子は10月18・19日に東京のスクウェア・エニックス渋谷オフィスで開催される『MASTERS 2025 FINAL』で埋まることになります。

　全国24会場での予選を勝ち上がってきた70余名による、2025年シーズン日本一のプレイヤーが決まるトーナメントにご注目ください！ 　

■優勝：しど（予選2位）

デッキ：エオルゼア十二神

■準優勝：ぱっつぁん（予選4位）

デッキ：エオルゼア十二神

■ベスト4：コマツナD（予選3位）

デッキ：エオルゼア十二神

■ベスト4：はら（予選8位）

デッキ：火単クリスタル

■ベスト8：riru（予選1位）

デッキ：火水

■ベスト8：ヒチウ＠あそくま（予選5位）

デッキ：火水

■ベスト8：ちょーぎょーじ（予選6位）

デッキ：火単

■ベスト8：VAL（予選7位）

デッキ：火水