第382回:『日本選手権 2023 Spring 金沢予選』『日本選手権 2023 Spring 横浜予選』トーナメントレポート

 公式トーナメント『日本選手権 2023』のレポート。今回はSpringシーズンの最後を飾る連戦となった『日本選手権 2023 Spring 金沢予選』(L3構築)と『日本選手権 2023 Spring 横浜予選』(スタンダード)のレポートをお届けいたします。

日本選手権 2023 Spring 金沢予選【L3構築】


 5月20日、石川県金沢市の「金沢勤労者プラザ」にて『日本選手権 2023 Spring 金沢予選』がL3構築による参加者14名でのスイスドロー5回戦+決勝トーナメント2回戦で行なわれました。

 L3構築とは思えないほどさまざまな多属性デッキが隆盛している『悪夢より来たる』環境ですが、じわじわと有力デッキが固まってきているようです。デッキの分布は以下のようになりました。

6名:「4属性WoL」
3名:「風雷」
1名:「水単」「火雷FFXIII」「火氷雷」「火風水」「火風雷」


 岡山予選でベスト4に残った「風雷」が増えているものの、やはりこれまでの予選同様「4属性WoL」が一番人気となりました。強力な多属性カードを複数使え、採用できるカードの選択肢も幅広く、Summerシーズンでも高い人気を保ちそうなデッキです。
 決勝トーナメントに進んだのは「4属性WoL」2名に「風雷」「火氷雷」で、おおむねデッキ分布を反映した結果となっています。  

 決勝戦はあずささんの「4属性WoL」と、バニラさんの「火氷雷」の組み合わせとなりました。

 1ゲーム目は先攻3ターン目に【19-128L】ウォーリアオブライトを着地させたあずささんが、2ゲーム目は2ターン目の【18-116L】セフィロスから一気に攻めたバニラさんが勝利し、勢いよく3ゲーム目へと突入します。

 最終ゲーム、バニラさんが序盤から【19-019R】ヴィンセントで相手のバックアップを凍結させてダメージを入れ、3点のダメージの中に【19-128L】ウォーリアオブライトが2枚入ってしまったあずささんは一気に厳しい状況に追い込まれます。【19-057L】ケフカなどのブロッカーを出して防御に回りますが、バニラさんはさらに夢の三兄弟をそろえ、フォワードのアタックがすべて通れば勝利という状況に。
 勝敗は決したかと思われましたが、あずささんは5点目のダメージを受けたところで【17-014R】バハムートを連続キャスト! 相手のフォワードをすべて退けて窮地を脱します。バニラさんも後続の【18-107L】アクスター【19-124L】ヤ・シュトラで残り2点を奪いにかかりますが、反撃をすべて対処しきったあずささんが勝利。優勝を勝ち取りました。おめでとうございます!

『日本選手権 2023 Spring 金沢予選』TOP4デッキリスト【L3構築】


日本選手権 2023 Spring 横浜予選【スタンダード】


 5月21日、神奈川県横浜市の「AP横浜」にて『日本選手権 2023 Spring 横浜予選』がスタンダードによる参加者54名でのスイスドロー6回戦+決勝トーナメント3回戦で行なわれました。


 1週間後に迫る『Standard Championship 2023』のメタゲームを占ううえでも注目となった今大会ですが、前回スタンダードで行なわれた徳島予選に続いて「モールズの夜会WoL」が一番人気となったほか、多種多様なカードを駆使して戦う「土水」デッキがここに来て勢力を伸ばす格好となりました。デッキの分布は以下のようになりました。

14名:「モールズの夜会WoL」
7名:「土水」
4名:「氷雷」
3名:「水単」「氷土」「火土水リディア」「4属性光の戦士」
2名:「火氷FFVI」「火雷FFXIII」
1名:「火単」「風単」「土単」「火土(フルアート単)」「風雷忍者」「風土FFVII」「氷雷FFXIII」「火氷ヴァーサタイル」「氷風雷」「氷土水」「火土水光の戦士」「4属性WoL」「火風土雷」


 群雄割拠な環境を勝ち抜いたのは「土水」3名に「火土水リディア」と「火氷FFVI」が2名ずつ、それに「モールズの夜会WoL」となりました。「モールズの夜会WoL」は意識されていたせいか勝ちきれず、先ほど紹介した「土水」ベースのデッキの躍進が目立ちました。  

 準々決勝のうち3テーブルが同じタイプのデッキどうしによる対決となり、そこからさらに準決勝を制して決勝に駒を進めたのは「土水」のしどさんと「火土水リディア」のえあさんとなりました。

 1ゲーム目はお互いに【19-119L】ウネで手札に戻しあう展開で始まります。【19-128L】ウォーリアオブライトのキャストを目指してバックアップを並べるえあさんに対し、それを妨害したいしどさんですが、土属性のカードを引けなかったため【12-068H】フェンリルがキャストできず、えあさんは順調に【19-128L】ウォーリアオブライトの着地に成功します。さらに【16-119H】フースーヤ【19-119L】ウネと追加したえあさんが押し切って勝利しました。

 2ゲーム目、今度はしどさんが【8-083C/1-117R】ヘカトンケイル【19-120C】ガーネットで使いまわして【19-128L】ウォーリアオブライトのキャストを許しません。えあさんは【1-107L】シャントットでリセットして粘りますが、その網にかからない【18-089H】エキドナで攻めたしどさんがゲームを取り返します。

 3ゲーム目もしどさんは【8-083C/1-117R】ヘカトンケイルを撃ち続けます。えあさんも負けじとバックアップを置き続けますが、その間に【19-120C】ガーネット【18-089H】エキドナで攻撃し続けたしどさんが【13-119L】ソフィで7点目のダメージをねじ込んで勝利。優勝を勝ち取りました。
 しどさんは新型コロナウィルスの流行による中断から1年4か月ぶりに再開された最初の公式トーナメント『MASTERS 2021 横浜』を「土水ドーガ」で制していましたが、再び横浜でのトーナメントを「土水」デッキで優勝されたことになります。おめでとうございます!



 『日本選手権 2023 Spring』はこれにて終了です。今週末の『Standard Championship 2023』を挟み、6月4日の群馬県高崎市(L3構築)からは『日本選手権 2023 Summer』のシーズンに入ります。今後とも皆さまのご参加をお待ちしております!

『日本選手権 2023 Spring 横浜予選』TOP8デッキリスト【スタンダード】