第496回:Card of the Week 今週の一枚(2025/07/11)
皆さんこんにちは。8月8日発売予定の新ブースターパック『深淵のガンスリンガー』に収録されているカードも、さまざまな場所や媒体で多くのカードが公開されてきました。皆さんがワクワクするようなカードはありましたでしょうか。
今回の「今週の一枚」では、今までにあまり見たことのない効果を持つカードを紹介します。梶本ユキヒロさん描き下ろしの【26-115H】ミド・プリヴィアです。ミド・プリヴィアは過去に2回カード化されています(【7-101H】ミド・プリヴィアと【12-087H】ミド・プリヴィア)が、描き下ろしは今回が初めてです。さっそくイラストと効果を見ていきましょう。
【26-115H】ミド・プリヴィア
【26-115H】ミド・プリヴィアは水属性のフォワードで、コスト9、パワー2000。ジョブは【技師】です。そもそも歴代のコスト9のフォワードは、当然ながら相当パワフルなカードとしてデザインされてきました。【6-130L】ニーズヘッグ、【9-057L】ヤズマット、【14-102L】海神リヴァイアサンのように一時代を築いたカードも少なくありません。
では【26-115H】ミド・プリヴィアはどうでしょうか。カードの効果を確かめていきます。
【26-115H】ミド・プリヴィアはキャストによってフィールドに出たときに発動するオートアビリティを1つだけ持ちます。
『ミド・プリヴィアがキャストによってフィールドに出たとき、デッキのカードを上から5枚公開する。その中からコストの合計が8以下になるようにフォワードとバックアップとモンスターをそれぞれ最大1枚までフィールドに出し、残りをブレイクゾーンに置く。』という効果で、やや運任せですがコストが大きなものを含め、複数枚のキャラクターをフィールドに直接出すことができます。これはアドバンテージの面から見ても極めて優秀なアビリティと言えるでしょう。
ただ、難しい側面も持っているカードです。5枚めくったときの運に左右されるというのはもちろんのこと、コストのバランスもしっかり考えなければなりません。コストの大きなカードが出せるからといって、フォワードもバックアップもモンスターも大型のものばかりたくさんデッキに入れてしまうと、結果的にキャラクターが1体だけしか出せなかった、なんていうシチュエーションも十分考えられます。ですので、基本的にはコストを大きくするカードタイプを決めて、それ以外は軽いカードでまとめるのが強いと考えられます。また、直接フィールドに出せることを考えると、それらのカードにも、フィールドに出たときに発動するオートアビリティが付いているとなおよさそうです。
いくつか実例を挙げてみましょう。例えば【11-124H】リルム。
コスト5なのであと3余りますから、バックアップとモンスターを軽めのカードでそろえておけばキャラクターを3枚フィールドに出すこともできますし、【11-124H】リルムがフィールドに出たときにさらにモンスターを2枚サーチしてフィールドに出せるので、最大で【26-115H】ミド・プリヴィア+【11-124H】リルム、バックアップ1枚、モンスター3枚(リルムでサーチした2枚を含む)という展開力を発揮できます。
あるいは、全体的に軽量から中型をデッキにそろえるという方法もあります。わかりやすいのは【6-126R】レイラを中心に据えた「バイキング」デッキでしょうか。
【6-126R】レイラから各種【カード名(バイキング)】につなげるだけで大きなアドバンテージですし、【6-126R】レイラが出せなくても【カード名(バイキング)】のどれかを出せればある程度のアドバンテージは保障されそうです。また、それ以外でも【12-112L】セルテウスや【25-066L】バレットなども候補に入るでしょう。
さらに、コストの重いバックアップと組み合わせるという方法もあります。
コスト5の【24-018R】ヨーゼフを出せば、ヨーゼフのアビリティで【ジョブ(反乱軍)】のコスト2以下のフォワードをサーチしてフィールドに出しつつ、余ったコスト4でフォワードやモンスターも出せれば、かなり大きなアドバンテージを得ることができます。
もちろんほかにもいろいろな組み合わせを考えることができると思いますので、ぜひトライしてみてください!
次回はナンバリングタイトルの主役と、その宿敵を合わせて紹介します。
景山太郎