第415回：『第五期 名人戦 近畿地区予選』『第五期 名人戦 東北地区予選』トーナメントレポート

　12月10日、宮城県仙台市の「PARM-CITY 131」にて『第五期 名人戦 東北地区予選』が参加者14名によるスイスドロー4回戦＋プレーオフ1回戦で行なわれました。

　まだまだ始まったばかりの「運命を超えて」環境ですが、シーズン開幕前に『世界選手権 2023』があったことで早々に世界のトッププレイヤーによるデッキリストが出回る普段とはいくらか雰囲気が異なるスタートとなりました。中でも優れた展開力を持つ【21-121L】ウォーリアオブライトを使ったデッキと、妨害と速度に長けている「氷単」「水氷」の各種氷属性デッキは早くも環境のツートップとして多くのプレイヤーから認識されています。

　これら2種類のデッキの台頭により、全体除去を厚くすれば大振りな動きを許さず1枚1枚のフォワードの質が高い氷属性に咎められ、単体除去を厚くすれば【21-121L】ウォーリアオブライトで大量に展開されるコスト3フォワードを打ち漏らしてしまう、という同時に対策するのが難しい状況がメタゲーム上の立ち位置をより強固なものにしているようです。本大会でも半数近くのプレイヤーがそれらのデッキを持ち込み、残りの半数がさまざまなアプローチで挑戦する形となりました。【21-093L】ザンデと【21-084H】オーディンで大幅に強化された「雷単」や、【21-010H】タイヴァスから【13-125R】ユウヅキや【18-107L】アクスターなど状況に合わせたフォワードをサーチする「戦士」デッキなど「運命を超えて」の新カードを使ったデッキが活躍していました。 　


　13個のデッキ分布は以下のとおりです。

3名：「コスト3WoL」
2名：「氷単」
1名：「火単マギサ」「雷単」「火氷」「火土【戦士】」「火雷FFXIII」「氷土」「氷水」「風土」「アバランチ」 　

　スイスドロー全勝での優勝を決めたのは「水氷」を使用されたちょーぎょーじさんでした。全体的に光・闇属性のフォワードの採用率が上がっていることで再評価されている【14-113R】リヴァイアサンで不利な盤面をまくり、相手が隙を見せれば【21-027L】グリーヴァと【17-138S】ローザのコンボを決めてしまう「水氷」の戦略はやはり強力でした。これまであまり見かけなかった【17-115R】幻惑のマクイスでヘイストフォワードを牽制しつつ【21-027L】グリーヴァの制圧力を上げているのが印象的です。

　そしてこの予選ではもう1人、プレーオフを通過した「雷単」の彩華さんが権利を獲得しました。【16-100L】ヤ・シュトラと【20-127L】神竜の2大全体除去をしっかり採用したうえで、環境随一のコストパフォーマンスを誇る【21-084H】オーディンが【21-122H】天蛇将ルガジーンを絡めた攻撃を許さない「雷単」は今の環境に対する解答の1つと言ってよいでしょう。アグロデッキの台頭から始まった「運命を超えて」環境もまだまだ動きそうです。

　ちょーぎょーじさん、彩華さん、権利獲得おめでとうございます！

　『第五期 名人戦』は12月16日に横浜で開催される関東地区予選が年内最後の公式トーナメントとなり、2024年は1月13日に広島で開催される中国地区予選から開幕します。

　ゆく年もくる年も、皆さまのご参加をお待ちしております！

■1位：ちょーぎょーじ　　デッキ：水氷

■プレーオフ通過：彩華　　デッキ：雷単