第399回:『日本選手権 2023 Autumn 大津予選』『日本選手権 2023 Autumn 福島予選』トーナメントレポート

 外は夏真っ盛りの様相ですが、公式トーナメント『日本選手権 2023』は一足早くAutumnシーズンに突入しました。9月に控える『L3 Championship』を占ううえでも重要な緒戦となった『日本選手権 2023 Autumn 大津予選』と『日本選手権 2023 Autumn 福島予選』(ともにL3構築)のレポートをお届けいたします。

日本選手権 2023 Autumn 大津予選【L3構築】


 8月5日、滋賀県大津市の「ピアザ淡海」にて『日本選手権 2023 Autumn 大津予選』が開催されました。シーズン開幕戦には35名のプレイヤーが集まり、L3構築でのスイスドロー6回戦+決勝トーナメント3回戦で行なわれました。

 最初に書いたとおり、「英雄の夜明け」環境のL3構築は大きなトーナメントに向けて注目が集まっています。緒戦のデッキ分布は以下のようになりました。

6名:「氷雷」
4名:「風土」
3名:「風単」「4属性WoL」
2名:「土単」「雷単」「火雷」「氷水」「風雷」「土雷」「水雷」
1名:「火風」「火土」「風氷」「土水」「土水雷」


 前環境でも有力デッキの一角を占めていた「氷雷」が1番人気でした。「英雄の夜明け」でも【20-040L】ルーファウス【20-041R】レノ【20-039R】ルードという使いやすくて強力なパッケージが加わっています。
 それに続いたのは「風土」でした。【20-084R】レオが公開されて以降評判を高めていた【18-049R】ユーリィを軸とし、召喚獣やアビリティによって選ばれないパワー9000を並べて戦うデッキです。
 また、各デッキの光・闇属性の枠として【19-138S】ライトニングを意識しての【20-130L】ゼノスや、フォワード並べてくるデッキに強い【20-127L】神竜といった新カードの採用が目立ちました。  

 スイスドロー6回戦を勝ち残ったのは「風土」3名、「土雷」2名に「氷雷」「氷水」「火土」が各1名となり、土属性がかなり濃い目の決勝トーナメントとなりました。1番人気だった「氷雷」は「風土」の【18-049R】ユーリィに苦戦して結果を残せなかったようです。
 また、もう1つの注目デッキとして「氷水」がトップ8に入賞しています。【カテゴリ(VI)】をフィーチャーしていて、「英雄の夜明け」からの新戦力【20-042L】ロック【19-093H】ストラゴスにより息切れせずにビートダウンしやすいデッキです。隙があれば【20-042L】ロックでの4体パーティーアタックも狙えます。

 ここまで挙げてきたデッキを下して決勝戦に残ったのは、「火土」のOpus初心者@17才さんと「土雷」のチョココロネさんです。「火土」は【20-069H】カオス【18-105H】アルティミシア【20-130L】ゼノスなどのカードを状況に応じてサーチし、【20-129H】スピリタスでサイズ負けしないようにしながら圧をかけていくビートダウンデッキです。「土雷」はモンスターを16枚も採用しているのが印象的で、デッキの構成上【20-127L】神竜のコスト軽減の条件を満たしやすく、【18-081H】メリュジーヌ【19-075C】キマイラのコンボも狙えます。

 試合はデッキの狙いどおりにフォワードで押し込み続けることに成功した「火土」が勝利し、Opus初心者@17才さんがシーズン開幕戦を制しました。おめでとうございます!

『日本選手権 2023 Autumn 大津予選』TOP8デッキリスト【L3構築】


日本選手権 2023 Autumn 福島予選【L3構築】


 8月6日、福島県福島市の「福島県教育会館」にて『日本選手権 2023 Autumn 福島予選』がL3構築で開催されました。前日に県内で今年全国初の40℃超を記録する猛暑の中でしたが、25名の方にご参加いただきスイスドロー6回戦+決勝トーナメント2回戦を行ないました。


 西日本と東日本で、1日違いで新たなL3構築環境のトーナメントが行なわれるということで、前日の大津予選とどのような傾向の違いが見られるか注目されましたが、デッキ分布は以下のとおりになりました。

7名:「風土」
3名:「4属性WoL」
2名:「水単」「風雷」「氷雷」「水雷FFXIV」「火氷雷FFVI」
1名:「火単」「雷単」「火雷FFXIII」「水雷」「土水」


 大津予選で2番人気だった「風土」がこちらでは頭ひとつ使用者数で抜き出る結果となりました。【20-066R】イグニス【20-069H】カオスなど単体で強いカードが使え、【20-084R】レオを得たことで【18-049R】ユーリィがより強力なカードとなっており、カードリスト公開後からの高い前評判がそのまま反映されたようです。また、新しいデッキでは「水雷FFXIV」にも注目です。暁の血盟を中心に作られた新機軸のデッキであり、今後どのように発展していくか楽しみです。  

 決勝戦はしどさんの「風土」とはらさんの「水雷FFXIV」という、上で挙げた注目デッキどうしの組み合わせとなりました。

 1ゲーム目、先攻の「風土」が2ターン目に【18-049R】ユーリィを着地させると、「水雷FFXIV」も【20-088L】エスティニアンをデジョンしてからの【20-090H】グ・ラハ・ティアという両者すばらしい動き出しを見せます。しかし、「風土」側が後続で【20-130L】ゼノス【20-066R】イグニスといったフォワードで除去をしつつパワー9000を並べると、力比べで劣る「水雷FFXIV」をそのままじりじりと押し出して勝利しました。

 2ゲーム目、バックアップを引けず苦しい「風土」に「水雷FFXIV」の攻めが通り切ってはらさんがゲームカウントをタイに戻します。【20-088L】エスティニアンのデジョンや、1枚のカードで2体以上のフォワードを出せる手段が豊富な「水雷FFXIV」に対しては、少しの遅れでも致命傷となるようです。

 最後の3ゲーム目、【18-049R】ユーリィで攻める「風土」とフォワードを横に並べる「水雷FFXIV」という構図となります。しかし唯一パワーが高い【20-090H】グ・ラハ・ティアを狙い撃ちされてしまい【18-049R】ユーリィを止めることができないはらさんのダメージが重なっていきます。なんとか抑え込もうとする【20-129H】スピリタス【18-063C】ハシュマリムで返し、ダメージ6点で粘るはらさんを押し切った「風土」のしどさんが勝利となりました。しどさんはこれで『Spring』(横浜予選)、『Summer』(浜松予選)、そして『Autumn』でも優勝を飾り、『日本選手権 2023』のトロフィーコンプリートを達成です。おめでとうございます!



 動き出した『日本選手権 2023』最後のシーズンですが、次回はお盆期間を挟んで8月19日に埼玉県さいたま市(スタンダード)、翌20日に愛知県名古屋市(L3構築)で開催されます。皆さまのご参加をお待ちしております!

『日本選手権 2023 Autumn 福島予選』TOP4デッキリスト【L3構築】