第376回:『日本選手権 2023 Spring 千葉予選』トーナメントレポート

 4年ぶりに開催される『世界選手権 2023』に向かって新たな公式トーナメントのシーズンがスタートしました。はじまりの地での開催となった『日本選手権 2023 Spring 千葉予選』(L3構築)のレポートをお届けいたします。

日本選手権 2023 Spring 千葉予選【L3構築】


 4月2日、千葉県千葉市の「千葉市文化センター」にて『日本選手権 2023 Spring 千葉予選』がL3構築による参加者60名でのスイスドロー6回戦+決勝トーナメント3回戦で行なわれました。


 「悪夢より来たる」が発売されてから初めてとなる公式トーナメント、かつカードプールの変化が目まぐるしいL3構築ということでどのような構図が展開されるか注目が集まりましたが、デッキの分布は以下のとおりとなりました。

23名:「火雷FFXIII」
7名:「火氷雷」「氷雷」
5名:「氷風雷」「4属性ウォーリアオブライト」
3名:「土雷水」
2名:「火単ウォーリアオブライト」
1名:「風単」「水単」「風雷」「火風雷」「氷土雷」「火氷土」「風土雷」「4属性光の戦士」

 『MASTERS 22-23 THE AFTER』を制するなど、前環境でも活躍していた「火雷FFXIII」が全体の3分の1以上を占めての一番人気となりました。新たな戦力【19-124L】ヤ・シュトラによってさらに突破力を増しており、今後の環境でも一番に意識されるデッキになりそうです。
 同じく前環境でトップを走っていた「氷雷」は【16-030L】シャントット【16-041C】ユウナレスカによる手札破壊戦略を失いましたが、【19-054C】ヴィンセント【19-110H】皇帝でテンポを意識した構築に形を変えて人気を得ています。また、環境ですべての属性の組み合わせに多属性のカードが出そろい【19-128L】ウォーリアオブライトや夢の三兄弟といった3属性以上でデッキを組むことが前提のカードが多く追加されたたことで、さまざまな組み合わせのデッキが持ち込まれました。どこまで属性を増やすのか、そしてどこまで「火雷FFXIII」を意識するのかという点に皆さん苦心されていたようです。  

 決勝戦は"けすうゆらは"として『MASTERS 22-23 FINAL』優勝など前環境で大活躍を見せたはらさんの「4属性ウォーリアオブライト」と、YUさんの「火氷雷(FFVI軸)」の組み合わせとなりました。長期戦は【19-128L】ウォーリアオブライトを擁するはらさん側に分があるため、4属性のバックアップをそろえるまでにYUさんがいかにプレッシャーをかけられるかがポイントになります。

 1ゲーム目、両者フォワードよりもバックアップの展開を優先する、はらさんにとって都合のよい立ち上がりになります。YUさんは初動こそ多少遅れたものの【19-016H】レーヴから夢の三兄弟をそろえて圧力をかけます。しかしそれによってはらさんの【19-057L】ケフカのコスト軽減条件を満たしてしまい、返すターンでケフカ、続けて(【19-026H】ソーニョを手札破壊を受けずに対処できる)【19-118L】ユウナと展開されたことで情勢は一気にはらさん優勢に傾きます。YUさんは【18-116L】セフィロスを構えて反撃の機会をうかがいますが、ブレイブを持つ【19-057L】ケフカ【19-128L】ウォーリアオブライト、そして自身のアビリティでいつでもアクティブになれる【18-130L】フリオニールがセフィロスに対して隙を見せません。そのままはらさんが攻め切ってゲームを先取しました。

 2ゲーム目、先攻のYUさんはマリガンしてもバックアップを引けない不運に見舞われ、仕方なく手札を3枚使って【17-002L】エドガーをキャストし2枚回収するスタートとなります。次のターンもバックアップを引けず【17-030H】セッツァーを追加するのみという苦しい展開を強いられますが、はらさんも手札を2枚コストにしての【18-102C】ワッカが空振りしてCPを失ったこともあり、4属性のバックアップがそろった返しのターンのアタックによって、無事に次のターンを迎えれば勝利できる状況となります。しかし、ここではらさんは【19-128L】ウォーリアオブライトをドロー! アクティブになったバックアップからさらに追加されたフォワードとあわせてYUさんの攻勢を完全にしのいだはらさんが逆転勝利を収め、昨シーズンの勢いのままに『日本選手権 2023』最初の予選を制する結果となりました。おめでとうございます!


 『日本選手権 2023 Spring』、今週末は4月9日に兵庫県神戸市(スタンダード)で開催されます。今大会からは当日受付(詳細はイベントページをご覧ください)での参加も可能ですので、申し込み忘れた方も予定が変わった方もぜひ検討してもらえればと思います。

 こうして始まった新たなシーズンも、皆さまのご参加をお待ちしております!

『日本選手権 2023 Spring 千葉予選』TOP8デッキリスト【L3構築】