第374回:『MASTERS 22-23 THE AFTER』トーナメントレポート

 3月12日、東京のスクウェア・エニックス本社にて『MASTERS 22-23 THE AFTER』が開催されました。前日の『FINAL』の熱気も冷めやらぬ会場には、全国24会場での予選大会で上位に入賞したプレイヤーから49名にお集まりいただきました。ここではシーズンの締めくくりとなったトーナメントのもようをお届けいたします。


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予選ラウンド

 予選ラウンドはスイスドロー6回戦で争われました。大会のフォーマットであるL3構築は『MASTERS 22-23』の終盤で大会が集中しており、一気に環境が掘り下げられています。

 直前の大会まで人気が高まり続けた「氷雷」を本命に、対抗馬として『カスタムスターターセット FINAL FANTASY XIII』の参戦以降躍り出た「火雷」「火氷」などの「FFXIII」デッキ、そして有力デッキビルダー・しどさんが最終盤に存在感を放ち続けた「5属性」が注目デッキとして挙がるなか、デッキ分布は以下のとおりとなりました。

準々決勝


準々決勝は以下の結果となり、準決勝はどちらの山でも近いデッキタイプどうしがぶつかることになりました。

かき(火雷FFXIII) ○-× たるほ(氷雷)
ミスティアーナ(火氷FFXIII) ○-× ANNKAKE@あそくま(火雷FFXIII)
あずさ(氷雷) ○-× けすうゆらは(氷雷)
あとら@あそくま(氷雷) ○-× しど(5属性)

ベスト8 デッキリスト

※リスト内のカード名は、クリックするとカード画像が表示されます。



準決勝


かき(火雷FFXIII) 対 ミスティアーナ(火氷FFXIII)

 お互いに「FFXIII」を軸としていますが、"翼ある混沌"パッケージを採用することで速度の代わりに継戦能力を上げたミスティアーナさんの「火氷」と、バックアップを減らしてこれまでのリストよりさらに速度を上げてきたかきさんの「火雷」という対照的なアプローチを取ったデッキの組み合わせとなりました。

 かきさんはいきなり【18-013R】ファングから【19-137S】ホープにつなげ、【19-138S】ライトニングと【19-136S】ノエルでアタックしてダメージ2点という、後手の1ターン目から手札を使い切って走れる最大限のロケットスタートを切ります。ミスティアーナさんも負けじと【17-035R】バハムート・ペイシオからの【17-015H】バハムート・ウォローで【18-013R】ファングを除去しつつ反撃態勢を取りますが、かきさんは【19-136S】ノエルが【17-015H】バハムート・ウォローにブロックされたところで【17-035R】バハムート・ペイシオに【18-084C】ラムウをキャスト。戦闘を有利に運んでさらに3点のダメージを追加します。
 ミスティアーナさんは続くターンでも【18-013R】ファングを経由して再び【17-015H】バハムート・ウォローをキャストし、Damage 3のアビリティで【17-035R】バハムート・ペイシオを救い出しつつ【19-138S】ライトニングを除去して流れを取り返そうと試みますが、返しのターンでかきさんの手札には後続の【19-138S】ライトニングと【18-084C】ラムウ! 【19-136S】ノエルによるダルも絡めてミスティアーナさんの防御を突破し、かきさんが勝利しました。


あとら@あそくま(氷雷) 対 あずさ(氷雷)

 お互いに準々決勝で、前日の『MASTERS 22-23 FINAL』決勝を争ったけすうゆらはさんとしどさんをそれぞれ破り勝ち上がってきた「氷雷」のミラーマッチとなりました。

 先攻のあとら@あそくまさんはデッキのキーカードである【16-041C】ユウナレスカを含むバックアップ2枚からの好スタート。それに対しあずささんはバックアップ1枚からゲームを開始します。あとら@あそくまさんは【18-117H】ライトニングと【16-041C】ユウナレスカで手札を攻めはじめ、【16-038H】ビブロス、【18-019R】ヴァイスでキャラクターを凍結し有利にゲームを進めていきます。一方のあずささんは少し苦しいスタートながらも着実にバックアップを伸ばし、【19-135S】シド・レインズや【18-116L】セフィロスで盤面の脅威に対処して少しずつ流れを取り戻していきます。
 お互いに手札を空にしてゲームを進めるなか、あとら@あそくまさんの【18-021R】クー・チャスペルが的確に【16-038H】ビブロスと【18-019R】ヴァイスのアビリティを誘発させ、あずささんのフォワードを凍結し反撃を止めます。押し切るチャンスを活かしたあとら@あそくまさんが的確にゲームを詰めていき、決勝進出をつかみました。  

ベスト4 デッキリスト


決勝


かき(火雷FFXIII) 対 あとら@あそくま(氷雷)

 決勝戦は「氷雷」と「火雷FFXIII」という、『MASTERS 22-23』最終盤のL3構築で優勝を争い続けたデッキによる最終決戦の場となりました。豊富な妨害手段で相手の展開を邪魔しつつ戦う「氷雷」が抑え込むか、【19-138S】ライトニングを中心とした超速攻型の「火雷FFXIII」が序盤で倒し切るのかが勝敗の分かれ目となります。

[1ゲーム目]先攻のあとら@あそくまさんはバックアップ2枚を展開しますが、後攻のかきさんは【19-136S】ノエルと【19-138S】ライトニングのヘイスト2体でいきなり2点のダメージを与え決勝の火ぶたを切って落とします。あとら@あそくまさんも返しのターンに【18-116L】セフィロスで【19-138S】ライトニングをブレイクしますが、続くかきさんは【18-074L】ギルガメッシュをキャストして【18-116L】セフィロスを排除し、おかわりの【19-138S】ライトニングで押し込み続けます。【19-138S】ライトニングはなんとか【18-084C】ラムウで対処したあとら@あそくまさんでしたが、そこで反撃が止まってしまい、そのままかきさんが7点までダメージを伸ばして勝利しました。

[2ゲーム目]またもや後攻のかきさんによる【19-136S】ノエル&【19-138S】ライトニングでゲームが動きますが、今回はあとら@あそくまさんが【17-090R】イクシオンできっちり対処します。かきさんも【19-129S】ヴァニラでサーチした【19-138S】ライトニングや【19-131S】ファングなど後続を展開しますが、あとらさんが【18-116L】セフィロスや【19-135S】シド・レインズといった大型フォワードでフィールドにふたをしたところで速やかに投了。勝負は3ゲーム目にもつれ込みます。

[3ゲーム目]8位通過だったため、決勝トーナメントで初めての先攻となったかきさんが初手から【19-136S】ノエル、【19-137S】ホープ、【19-138S】ライトニングの3体を展開し、2点のダメージを与える爆発的な初手をたたきつけます。あとら@あそくまさんは【16-030L】シャントット、【PR-110】ライトニングとフォワードを並べてこの攻勢を止めにかかりますが、3ターン目にキャストされたかきさんの【17-012R】ティファが守りの要の【PR-110】ライトニングを退けると、その2ターン後に【16-011L】スコールと(フォワード化した)【17-012R】ティファのアタックが通り、ここ一番でデッキのポテンシャルを最大限に引き出したかきさんが『MASTERS 22-23 THE AFTER』の覇者となりました。おめでとうございます!  



ファイナリスト デッキリスト


『MASTERS 22-23 THE AFTER』のレポートをお届けしました。これにてシーズンもひと区切りとなります。

約2週間後にスタートする『日本選手権 2023』など、来シーズンの公式トーナメントでも皆さまのご参加をお待ちしております!  

▲ベスト4:あずささん

▲ベスト4:ミスティアーナさん

▲準優勝:あとら@あそくまさん

▲優勝:かきさん