第371回:『MASTERS 22-23 和歌山』『MASTERS 22-23 東京』トーナメントレポート

 公式トーナメント『MASTERS 22-23』は多くの皆さまにご参加いただき全国24会場での予選大会が終了しました。事前受付などの各種感染対策にも引き続きご協力いただき誠にありがとうございました。

 最後の2連戦『MASTERS 22-23 和歌山』(L3構築)と『MASTERS 22-23 東京』(L3構築)のもようをお届けいたします。

MASTERS 22-23 和歌山【L3構築】

 3月4日、和歌山県和歌山市の「和歌山ビッグ愛」にて『MASTERS 22‐23 和歌山』(L3構築)が開催され、参加者28名によるスイスドロー6回戦+決勝トーナメント2回戦で行なわれました。


メタゲームの中心はやはりモンスター+【18-073H】ガルーダ [III]によるリセット戦略と、【17-090R】イクシオンを擁する雷属性のデッキとなっているようで、特に強力な多属性のフォワードを使える「氷雷」に人気が集まりました。

デッキ分布は以下のようになりました。
11名:「氷雷」
4名:「水単」
3名:「氷雷FFXIII」
2名:「火雷FFXIII」「風雷」「火氷雷FFXIII」
1名:「火単」「火氷FFXIII」「モールズの夜会」「5属性」

 決勝は予選ラウンドを全勝で1位通過した「水単」のriruさんと、トップシェアの「氷雷」デッキを使いこなして2位通過した豊田ファイサリスさんの対決となりました。

 1ゲーム目、お互いがバックアップを2体ずつ並べる立ち上がりから、豊田ファイサリスさんの【18-019R】ヴァイスで「氷雷」が動き出し、riruさんは冷静にバックアップを5枚まで伸ばして受けに回ります。【16-098H】魔天のガーディアン【18-023H】コキュートス [VIII]といった「水単」では対処の難しいモンスターを「氷雷」側が展開していきますが、【18-086H】アーシェ【17-113L】グラセラ・ウェズエットで除去していくうちにバックアップの枚数差によるリソースのギャップが顕著となり、豊田ファイサリスさんが見切りをつける形で投了。riruさんが1勝目を挙げます。

 2ゲーム目はゆっくりとした立ち上がりからお互いにバックアップを4体ずつ並べ、そこから豊田ファイサリスさんが仕掛けて【18-019R】ヴァイスによる凍結と【16-041C】ユウナレスカ【18-117H】ライトニングによる手札破壊でriruさんのリソースを縛り上げます。「水単」が対処のためにフォワードを展開し除去を使ったところで【18-073H】ガルーダ [III]による全体除去と追加の手札破壊によってトップドロー対決に持ち込み、攻め切った豊田ファイサリスさんがイーブンに持ち込みました。

 3ゲーム目、両者ともに理想のゲームプランのためにはバックアップの頭数が重要ということもあり、2ゲーム目以上にじっくりした展開となります。フォワードのキャストも「氷雷」の【18-019R】ヴァイスに対して「水単」が【17-113L】グラセラ・ウェズエット、「氷雷」は除去を挟みながら【17-025C】ギルバートでブレイクゾーンを細かく除外、という互いに長期戦を想定したターンが続きます。中盤、双方バックアップが伸びた盤面で豊田ファイサリスさんが攻めはじめ、ダメージレースを先行します。riruさんも対処して盤面を作りますが、除去と手札破壊によって互いのリソースが切れ再びトップドロー対決になり、ここで70分の制限時間がいっぱいとなりました。最後は「氷雷」の【18-117H】ライトニングがヘイストでアタックをしかけ、ダメージでのリードを広げた豊田ファイサリスさんが延長ターンの熱戦を制し、『MASTERS 22-23 FINAL』への参加権利を獲得しました。おめでとうございます!


『MASTERS 22-23 和歌山』TOP4デッキリスト【L3構築】


MASTERS 22-23 東京【L3構築】


 3月5日、東京都新宿区の「ベルサール西新宿」にて最後の予選大会『MASTERS 22-23 東京』(L3構築)が開催され、参加者50名によるスイスドロー6回戦+決勝トーナメント3回戦で行なわれました。


 前日の『MASTERS 22-23 和歌山』に続いて、東日本のトーナメントでも「氷雷」が1番の人気を集めました。さらに使用率を伸ばして40%に届く勢いです。元々現在のL3構築環境の中心にある【16-098H】魔天のガーディアン【18-089H】エキドナのようなフォワード化するモンスターへの対応力で人気のデッキタイプでしたが、『カスタムスターターセット FINAL FANTASY XIII』の発売以降は、新カードを軸とした高速ビートダウンを【18-116L】セフィロス【17-090R】イクシオンでさばきやすい点が評価されさらに人気を集めたようです。

 続いて2番人気は『MASTERS 22-23 名古屋』でトップ4以上を独占した「モールズの夜会」です。除去が低コストフォワードを意識したものに寄った環境では【16-080H】マダム・エーデル【16-051L】セシルから効率よく繰り出されるパワー8000のフォワードはなかなか止まりません。そして新興勢力の各種「FFXIII」デッキも多く集まりました。現状ではまださまざまな属性の組み合わせパターンが存在しますが、いずれも【19-138S】ライトニングを絡めたリソースを稼ぎつつの強烈な攻撃力を内包しています。対策なしではたったの2ターンで負けてしまうこともありえるため、参加者からもっとも意識されていたデッキタイプといっても過言ではありません。メタの中心になるであろう有力なデッキが出そろい、『MASTERS 22-23 THE AFTER』を占ううえでも重要な大会になりました。

以下が使用デッキの分布です。
19名:「氷雷」
8名:「モールズの夜会」
6名:「火雷FFXIII」
5名:「火氷FFXIII」
1名:「風単」「水単」「火雷黒のワルツ」「火水」「火土」「風土」「風雷」「土雷」「火氷雷FFXIII」「火土雷」「5属性」「5属性Anniversary」  

 決勝戦はセンリさんの「火雷FFXIII」と、先週の『MASTERS 22-23 福島』での全勝優勝からさらに勝利を積み重ね、この大会でも全勝で勝ち上がってきたaaaaさんの「氷雷」の組み合わせとなりました。福島の決勝でaaaaさんはキラーカードである【17-090R】イクシオン【18-116L】セフィロスで「FFXIII」デッキに勝利しているため、2大会連続での全勝優勝に期待がかかります。

 1ゲーム目、後手1ターン目に「火雷FFXIII」のお馴染みの動きである【19-129S】ヴァニラ【19-137S】ホープを並べての【19-138S】ライトニングのサーチでセンリさんがロケットスタートを切ります。aaaaさんは【16-038H】ビブロスを展開するだけに止めて合計4点のダメージを受け入れ、センリさんのターン終了時に【18-116L】セフィロスをキャストしホープをブレイクします。
そのままターンが帰ってくれば【16-124H】ライトニングもブレイクできそうでしたが、これは【19-130S】バハムートで除去されます。フォワード化したビブロスもアタック前に【18-084C】ラムウで対処されると、aaaaさんの盤面はがら空きに。アドバンテージ重視の選択が裏目に出たことでさらに2点のダメージが入りaaaaさんは後がなくなります。追加コストを支払っての【17-090R】イクシオンで一度センリさんの盤面を空にするもののこの時点で両者の手札は0枚となり、そうなれば有利なのはヘイスト持ちを大量に採用した「火雷FFXIII」側ということで、数ターン後に【16-011L】スコールを引いたセンリさんが1ゲーム目を先取します。

 2ゲーム目もセンリさんは後手から1本目同様のロケットスタート。今回はバックアップ2体からの【19-135S】シド・レインズでホープがブレイクされるものも、すぐに【19-136S】ノエルを追加し被害をヴァニラの相打ちだけに抑えてシド・レインズを突破します。
 続くターンはaaaaさんのバックアップが2体起きていて手札も3枚と、かなり【18-116L】セフィロスの影がチラつきますが、センリさんは勇気のアタックを敢行。このアタックが無事に通り、ダメージを5点まで刻むことに成功します。そのまま残りの2点を【18-008H】2ヘッドドラゴン【16-011L】スコールのコンボで通したセンリさんが、『MASTERS 22-23 FINAL』への最後の切符を勝ち取りました。おめでとうございます!


 『MASTERS 22-23』も今週末の『FINAL』と『THE AFTER』を残すのみとなりました。トーナメントの間隔が空いたスタンダード環境での『FINAL』と、メタゲームが1周しさらに研究が進んだL3構築の『THE AFTER』で、それぞれどのデッキがシーズンの有終の美を飾るのか注目です。


 そして4月からは『日本選手権 2023』の予選がスタートします。次なるシーズンも、皆さまのご参加をお待ちしております!

『MASTERS 22-23 東京』TOP8デッキリスト【L3構築】