第320回:『MASTERS 2021 京都』『MASTERS 2021 岡山』『MASTERS 2021 東京』トーナメントレポート

 『MASTERS 2021』の日程は『FINAL』と『THE AFTER』を残してすべて終了しました。イベントのスタート前からたびたびの延期が挟まり、ようやく開始できた昨年の6月から約300日を要しましたが、全国32か所の日程を削ることなく消化することができました。安全かつ円滑なトーナメントの開催にご協力いただいた皆さまにあらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。

 「Opus XIII クリスタルの輝き」環境でスタートした『MASTERS 2021』でしたが、さまざまな変遷を経て最後の3連戦は「光の使者」環境の緒戦となりました。『MASTERS 2021 京都』(L6構築)と『MASTERS 2021 岡山』(スタンダード)、そして『MASTERS 2021 東京』(スタンダード)のもようをお届けいたします。

MASTERS 2021 京都【L6構築】

 4月29日、京都府京都市の「ハートピア京都」にて『MASTERS 2021 京都』(L6構築)が開催されました。24名の参加者を迎え、スイスドロー6回戦+決勝トーナメント2回戦を行ないました。

 スタンダードの環境を下敷きにデッキが考えられることの多いL6構築ですが、「光の使者」発売後最初の公式トーナメントという状況の中、新カードを意欲的に採用したさまざまなデッキが見受けられました。 6回戦を勝ち抜いて決勝トーナメントに残ったのは「土水」「雷単王の剣」「火水」、そして新顔ぞろいの「モールズの夜会」という、すべて違うデッキ構成となりました。

 決勝は「雷単王の剣」のたまごまんさんと「火水」のらいとにぃさんの対戦となりました。

 試合は序盤から【15-011L】パロムに【15-119L】ポロム、【16-133S】ブラスカといった、フィールドに残しておけない非常に強力なフォワードを繰り出していく「火水」に対して、それらを【15-090H】オーディンや【13-075R】サクラで対処していく「雷単王の剣」という流れになります。

 しかし「雷単王の剣」の除去を乗り越えて盤面を制圧する形で「火水」が2ゲームを連取し、新環境最初の優勝はらいとにぃさんが飾りました。おめでとうございます!

『MASTERS 2021 京都』TOP4デッキリスト


MASTERS 2021 岡山【スタンダード】


 4月30日、岡山県岡山市の「岡山商工会議所」にて『MASTERS 2021 岡山』(スタンダード)が開催され、参加者12人によるスイスドロー5回戦+決勝トーナメント2回戦で行なわれました。

 「光の使者」が発売されてから初となるスタンダードでの公式トーナメントということで、どのようなデッキが出てくるのか注目が集まりましたが、アーキタイプに分類すると、同じデッキタイプのプレイヤーが3人以上はいないという構成でした。まずは多種多様な様相でのスタートが切られたようです。

 そんな混戦模様のスイスドローから決勝トーナメントに進出したのは、「ヴァ―サタイル」「水単」「風水」「氷雷」というラインナップでした。

 決勝はkenさんの「水単」とザワワさんの「氷雷」という対戦となりました。

 「水単」は除去されにくい【16-116L】ティーダを序盤からキャストし、15枚ものリヴァイアサンに代表される召喚獣や【14-116H】マシュリーで後押ししていく構成。「氷雷」は【16-042R】ラスウェルや【16-032H】セラなど、軽量フォワードのニューフェイスを軸に押していく構成です。

 対戦は2ゲームとも【16-116L】ティーダの除去耐性や、軸をずらした存在であるモンスターの【16-117H】トロスがうまくはまり、「水単」がイニシアチブをつかみ続けて勝利。kenさんは昨年11月の『MASTERS 2021 徳島』でも「火単」で優勝しており、シーズン2度目の栄冠となりました。おめでとうございます!

『MASTERS 2021 岡山』TOP4デッキリスト


MASTERS 2021 東京【スタンダード】


 5月1日、東京都新宿区の「ベルサール西新宿」にて『MASTERS 2021 東京』(スタンダード)が開催され、最後の大会に集まった54人によるスイスドロー6回戦+決勝トーナメント3回戦が行なわれました。

 新環境で初となる関東での公式トーナメントでしたが、ふたを開けてみると【16-030L】シャントットを使える氷属性や【16-051L】セシルが加わった風属性、そしてまったく新しいデッキタイプの「モールズの夜会」に人気が集まっていました。以前から活躍していた「風水空賊」「土水」なども変わらない存在感を放っており、環境の始まりを感じさせるさまざまなデッキが見られました。

 6回戦を経てのベスト8も「風水空賊」×2以外はすべて異なるデッキという構成となり、群雄割拠のトーナメントで決勝に残ったのは「土雷王の剣」のはーらーさんと「土水リディア」のKurosawaさんでした。

 1ゲーム目、お互いにバックアップからフォワードを順に出しあい、がっぷり四つの展開となります。「王の剣」は【9-068H】ドラゴンでブレイクゾーンを除外され【15-094L】ニックスのアビリティを使えなくなってしまいますが、【16-093R】ノクティスで少しずつダメージを与えていきます。しかし、「土水」の【12-108C】レモラがEXバーストしたことによって防御手段を奪われてしまい、1ゲーム目は「土水」の勝利となりました。

 2ゲーム目は土属性のカードを引けなかった「王の剣」が【11-069H】シドニーを出せず、「王の剣」のキャラクターを出せないばかりか【16-093R】ノクティスを4コストでキャストするなど苦しい展開を強いられます。対照的に盤面を順調に整えることができた「土水」がそのまま勝利し、世界王者のKurosawaさんがみごとにシーズンのフィナーレを飾りました。おめでとうございます!



 はじめに書いたとおり、『MASTERS 2021』の日程は6月25日の『FINAL』と、翌26日の『THE AFTER』を残すのみとなりました。史上もっとも長かったシーズンの最後に、どのようなデッキが、そして誰が日本一の称号を勝ち取るのか? 今から注目です。

 そして、5月21日の近畿地区予選(大阪)を皮切りに『第四期 名人戦』がスタートします。予選大会はこうして始まったばかりの「光の使者」環境が舞台となります。もちろん公式サイトでも各地区予選の結果と上位デッキの情報をお届けしてまいります。

 今後のイベントでも、皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

『MASTERS 2021 東京』TOP8デッキリスト