第238回:プロデューサーからスペシャル Vol.8 『自宅名人戦』から見るL3構築

 皆さんこんにちは。『FF-TCG』プロデューサーの景山太郎です。なかなか新しい情報をお届けするのが難しい状況ですが、できるかぎり情報発信を行なっていきますのでよろしくお願いします。ところで皆さんは、最新の3つの『Opus』から出現するカードのみを使用してデッキを構築する『L3構築』をご存じでしょうか。この新しいフォーマットは『Opus XI ~ソルジャーの帰還~』の発売前に発表され、本来であればさまざまなトーナメントやイベントなどで採用されていたはずだったのです。しかしながら新型コロナウィルスの流行による一連のイベントのキャンセルや延期の余波を受けて、当初考えていたより盛り上がらずにここまできてしまいました。

 そこで今回はこの『L3構築』を改めて紹介していきたいと思います。なお、オンライン(FF-TCG Discord [JAPAN])で展開されている『自宅名人戦』では何度かこのフォーマットで大会が行なわれているので、そこでのデッキリストなども参考にしていきたいと思います。

L3構築とは

 最初に『L3構築』のルールをおさらいしておきましょう。『L3構築』は前述したように最新の3つのセットを使用してデッキを構築します。今なら『Opus IX』、『Opus X』、『Opus XI』の3つと、カード番号が9-XXX、10-XXX、11-XXXとなっているスターターセットなどの収録カードを使用することができます。あとのルールは通常の構築戦(スタンダード)と変わりません。また、今のところ禁止カードもありませんので条件を満たしているすべてのカードを使用することができます。カードの種類が少ないので初心者にもおすすめのフォーマットとなっています。

 それでは今『L3構築』にはどのようなデッキがあるのでしょうか。いきなり『L3構築』のデッキを組むのも難しいと思いますので、過去に行なわれた『自宅名人戦』で活躍したデッキをいくつか見ていくことにしてみます。

どんなデッキがある?

 1つめは『土雷』デッキ。5月30日に行なわれた『第8回自宅名人戦』で優勝した『Reimen Morioka』さんが使用したデッキが『土雷』デッキでした。このデッキには【10-104R】ランペール/Ranperreが入っており、このカードで【10-136S】シャントット/Shantottoを速やかにフィールドに出し、アドバンテージを取りつつサイズの大きなフォワードで攻め込んでいきます。【10-088H】ガーランド/Garlandからスタートするとフィールドに【10-088H】ガーランド/Garlandと【10-136S】シャントット/Shantottoというパワー9000のフォワードが2体並びつつ【10-136S】シャントット/Shantottoのアビリティも使用できることになります。全体的にフォワードの質が高く除去も多い2属性ですので対応力のある、地力の強いデッキ構成になっています。

 また、【11-097H】ニックス/Nyxを中心とした『王の剣』も一度動き出すとアビリティ同士が連動し、強力な動きを見せてくれます。【9-074C】モーグリ-10組-/Class Tenth MoogleでどちらのCPも出しやすくなっているのもうれしいところです。


 2つめは『Opus XI』での注目レジェンドの1枚である【11-063L】リッツ/Ritzの入ったデッキを紹介したいと思います。こちらは『第7回自宅名人戦』で優勝した『ああああ』さんの『火風土』3属性デッキになります。

 【11-017H】マーシュ/Marcheのアビリティからブレイクゾーンの【11-063L】リッツ/Ritzをフィールドに出す、というシンプルにして強力な動きは【11-063L】リッツ/Ritzをデッキの中心に据えるだけの十分な理由になります。また、火属性の新たな主力である【11-015L】ブラスカの究極召喚獣/Braska‘s Final Aeonなど、【11-063L】リッツ/Ritz以外にもアタッカーを担当できるフォワードがいるのも強いところです。

まとめ

『L3構築』ではカードの種類が少ないことは先ほども書きましたが、その一方で現在の環境では【10-016C】モーグリ-2組-/Class Second Moogleをはじめとするモーグリたちや【11-072R】デシ/Tyro、【11-128H】セーラ姫/Princess Sarahなど多属性デッキが組みやすくなるカードが多く入っているため、デッキの多様性はスタンダードに負けないくらい存在しています。スタンダードも楽しいですが、ぜひ『L3構築』にも挑戦してみてください!