第60回:Card of the Week 今週の一枚(2017/11/02) 

 皆さん、こんにちは! RBから、北米以外の地域で人気のあったカードに焦点を当てた「Card of the Week(今週の一枚)」をお届けします。

 今週は欧州で、とくに決勝戦での使用率が高かったカード【2-101H】エクスデスについてお話しします。

 このカードは人気が高いだけではなく、世界選手権への出場権を獲得した6つの内、2つのデッキに使用されていました!

【2-101H】エクスデス

 エクスデスは『FINAL FANTASY V』における中心的悪役であり、樹木に邪悪な魂が封印されたことで人間の形をとった存在です。ただし、ここで取り上げるエクスデスは主に『DISSIDIA FINAL FANTASY』シリーズに登場したキャラからインスピレーションを得たものになっています。
 『DISSIDIA FINAL FANTASY』におけるエクスデスは複製移植の失敗作、その名も「イミテーション」が封じられた扉を発見します。これを解放したエクスデスは、コスモスの戦士たちに対抗するべくカオスの兵士として「イミテーション」を率いるのです。
 それでは、さっそく掘り下げていきましょう!

 【2-101H】エクスデス は6CP、パワー8000で、『FF-TCG』の中でも雷属性のフォワードとしては最もコストの高いカードの一つです。しかし、適切な手札を持っていれば、それだけのコストを支払うだけの価値はあります。
 【2-101H】エクスデスのアビリティは「エクスデスがフィールドに出たとき、あなたの手札からコスト4以下の【ジョブ(イミテーション)】1枚をフィールドに出してもよい。あなたのコントロールする【ジョブ(イミテーション)】のフォワードを+1000する。あなたのコントロールする【ジョブ(イミテーション)】1体につき、エクスデスのパワーは+1000される」です。

 『DISSIDIA』で見られたように、【2-101H】エクスデスは彼の命令に従うイミテーションを解放且つ強化し、彼自身イミテーションたちから力を得ます。
 【2-101H】 エクスデスを使用する際には、4CPでフォワードのイミテーションをたくさん手札に持っているとよいでしょう。同時に4CPのフォワードをフィールドに出すことになるので、2CPのフォワードのように【2-101H】 エクスデスを扱えます!

 では、【2-101H】エクスデスと一緒に使用するにあたって最も人気の高いイミテーションを見ていきましょう!

イミテーション

 【2-039C】たわむれの死神は最も人気の高いイミテーションカードで、このカードの存在もあり【2-101H】 エクスデス を扱うプレイヤーにとって氷・雷属性デッキが定番となっています。
 イミテーションとは、複製移植の失敗作ではあるものの、その母体となるキャラクターにプレイスタイルが似ていることを覚えておきましょう。例えば、【2-039C】たわむれの死神 は『Opus I』に登場した【1-037H】クジャとアビリティを共有し、「たわむれの死神が対戦相手の召喚獣やアビリティによって選ばれたとき、対戦相手は手札を1枚捨てる」とあります。
 【2-101H】エクスデスの効果で【2-039C】たわむれの死神はパワー9000のフォワードに変貌し、対処するために対戦相手が召喚獣やアビリティを駆使しなければならない脅威となるはずです。彼を排除することに成功しても、そこに至るまでに多くのリソースを費やす必要があります。

 【1-058L】ラグナのイミテーション、【3-028C】かりそめの銃士も【2-101H】エクスデスと相性の良い氷属性のイミテーションです。
 「かりそめの銃士が対戦相手にダメージを与えたとき、ダル状態のフォワード1体を選ぶ。それに5000ダメージを与えてもよい」というアビリティを持っています。
 【3-028C】かりそめの銃士によってダメージを与えることができれば、ダル状態でパワーの低いフォワードをブレイクすることもできてしまうため、対戦相手がパワーの低いフォワードをダルにし難い状況を作ります。雷属性のカードによく見られる、カード指定でダメージを与えられるアビリティと合わせることで、対戦相手の強力なフォワードでさえ安心してはいられません。

 最後に、【2-112C】たまゆらの雷光も【2-101H】エクスデスとの相性は完璧です。ヘイストを持っていることから、【2-101H】エクスデスと一緒に【2-112C】たまゆらの雷光を使用し、対戦相手がまだ手を打てないうちに1ダメージを与えることさえ可能になります。
 その後、ほかのイミテーションをフィールドに出すことで、【2-112C】たまゆらの雷光は+2000パワーになります。
 【2-101H】エクスデスとほかのイミテーションによって【2-112C】たまゆらの雷光はヘイストを持つパワー9000のフォワードになるのです! その名の通り、電光石火でマッチの行く末を変えることさえできるのです。

 以上のように、【2-101H】エクスデスは 氷・雷属性のカードとの相性が非常によいことは分かりましたが、イミテーションは、最も強力なフォワードとは言えません。イミテーションにとって脅威となり得る、相手のフォワードを排除できる方法が欲しいところです。


フォワードへの対策

 そこで、問題となりえるフォワードへの対策となり、対戦相手の足止めとして機能するのが【3-033L】ジェネシスです。アビリティは、「ジェネシスがフィールドに出たとき、対戦相手のコントロールするフォワード1体を選ぶ。それをダルにし、凍結させる。ジェネシスが対戦相手にダメージを与えたとき、対戦相手は手札を1枚捨てる。」とあります。
 【3-033L】ジェネシスはフォワードを完全に排除することはできませんが、2ターンほど行動不能状態にできます。【2-112C】たまゆらの雷光で対戦相手を急襲した後、ゲームを終わらせるには、ときに2ターンもあれば充分です。
 おまけに、ダメージを与えた際に対戦相手が手札を1枚捨てなければいけないアビリティまでついてきます。対戦相手は【3-033L】ジェネシスをブロックするためにフォワードを取っておく可能性があるので、【3-033L】ジェネシスで対戦相手を牽制しつつ、イミテーションによるアタックを狙っていきましょう。

 自身のフィールドを構築している合間に、対戦相手のフォワードを完全に排除したい場合、確実に使用したいのは【2-097H】アルシドです。そのアビリティは、「アルシドがフィールドに出たとき、対戦相手のコントロールするアクティブ状態のフォワード1体を選ぶ。あなたの手札から雷属性のコスト3以下のフォワード1体をフィールドに出してもよい。そうした場合、それに6000ダメージを与える」というものです。
 大半のフォワードは6000ダメージで倒すことはできませんが、「フィールドに出たき」自動的に発動するアビリティを持ったカードを併用することでダメージを強化できます。

 【2-097H】アルシドと良いコンボとなるカードの一つに【1-211S】リグディがあります。彼のアビリティは「リグディがフィールドに出たとき、アクティブ状態のフォワード1体を選ぶ。それに3000ダメージを与える。このターン、それがフィールドからブレイクゾーンに置かれたとき、対戦相手のコントロールするフォワード1体を選ぶ。それをダルにする」です。
 【2-097H】アルシドのアビリティと一緒に使用すれば、合算して9000になるダメージでほぼ確実に対戦相手のフォワードをブレイクし、もう一つのフォワードをダルにできます。あなたはフォワードが2枚増え、相手はブロック可能なカードを2枚失うことになるのです。
 【2-097H】アルシドなしでも【1-211S】リグディを使用することで、そのターンにあなたのフォワードをブロックする行為をより危険なものにすることもできます。

 本日紹介したすべてのカードについて特筆しておくべきポイントがあります。それは、すべてのCPが偶数であることです。【2-101H】エクスデスで取るべき戦略は対戦相手を圧倒することにあるので、バックアップを使用する機会はそう頻繁に訪れないかもしれません。
 偶数コストのカードは、主に手札からカードを捨てることでCPを生み出すことになるため、CPを無駄にする可能性を軽減してくれます。バックアップを使用するのであれば、1ターンに2枚使用するよう心掛けましょう。そうすることで、ターン毎に偶数コストのカードを適切に使用できるようになります。

 さあ、【2-101H】エクスデスについてどう思いますか?イミテーションによる圧倒的な軍勢を構築することはあなたにとって魅力的な戦略でしょうか?facebook.com/FinalFantasyTCG に是非コメントを寄せて下さい!

 出場権を獲得した世界中のプレイヤーたちが世界選手権に向けてデッキを準備している最中、トップティアで人気の高いカードに焦点を当てた本特集を楽しんで頂けたことを願います。

 来週は改めて『Opus IV』のカードを新規公開し、その後も『Opus IV』 のリリースまで継続して新情報を公開していきたいと思います。

それでは、また来週!

 ―RB