第261回:プロデューサーからスペシャル Vol.14 『多属性のルールについて』

 皆さんこんにちは! 『FF-TCG』プロデューサーの景山です。『Opus XII ~クリスタルの目覚め~』の発売が目前となってきました。通常の発売スパンを1回ぶん飛ばすという状況で今までの倍の期間お待たせしてしまいましたが、なんとかここまで来ました。皆さんのご理解に感謝いたします。
 さて、そんな『クリスタルの目覚め』ですが、やはり最大のポイントは「多属性カード」の登場でしょう。多属性カードはこのゲームの環境やセオリーを大きく変化させていきます。同じコストでも多属性カードのほうがキャストしにくいぶん強力なアビリティを持つものが多く、デッキ構築の段階からそれらの存在を意識していくことになるはずです。
 しかし、TCGの新しい要素はいつでもルール的な疑問と一緒に訪れるもの。多属性に関してもその例に漏れずわかりにくいところや知っておきたいところがありますので、今回はそれに関して説明していきたいと思います。

多属性って何属性?

 多属性のカードの属性を確認するには、従来のカードと同じくテキストボックスにある属性のアイコンを見るか、あるいは左上のクリスタルにある属性の色で確認するかという2つの方法があります。多属性のカードはそこに表示されているすべての属性を持ちます。
 例えば【12-112L】セルテウスなら火属性であり、氷属性でもあるということになります。つまり【1-030R】レブロで強化することもできますし、【6-022R】イゼルでサーチすることもできます。

コストが減る場合

 多属性カードをキャストする際は、そのカードが持つそれぞれの属性のCPを最低でも1つは支払わなければなりません。
 では、多属性カードのコストが何らかの方法で減らされて1になった場合、どのコストを払えばいいか、という疑問が出てくるかと思います。結論から言えば、コストが1になっても自身が持つ属性すべてのCPを支払う必要があります。たとえば雷属性のフォワードのコストを1減らすことができる【11-091R】グラウカをコントロールしているとします。その場合、手札にある土属性と雷属性を持つ【12-120C】シャントットをキャストするためのコストは1になるのですが、シャントットは土属性と雷属性を持つためどちらのCPも必要となり結果として1コストずつ支払う必要があります。
 ただ、コストが0以下になった場合はCPを支払う必要はありません。CPを支払う必要がある場合は必ずすべての属性のCPが1以上必要になる、と覚えておいてください。

コストにする場合

 多属性のカードを手札から捨ててコストにする場合、そのカードが持つ属性のどれか1つを2CP出すことができます。1CPずつ別の属性のCPを出すことはできません。

パーティーを組むには

『FF-TCG』では同じ属性どうしのフォワードはパーティーを組んでアタックすることができます。では、多属性の場合はどうなるのでしょうか。多属性の場合は1つでも同じ属性があればパーティーを組むことができます。つまり、【12-119L】ヤ・シュトラと【12-120C】シャントットはどちらも土属性を持っているのでパーティーを組むことができます。さらに、ここに土属性のカードである【11-071L】ティファも加わって一緒にパーティーを組むことができます。しかし、土属性を持たないカード、例えば【12-116L】ロックは【12-119L】ヤ・シュトラと【12-120C】シャントットのパーティーには加わることができません。風属性を持つので【12-120L】ヤ・シュトラとは組めるのですが【12-120C】シャントットに風属性がないためです。
 つまり、パーティーを組む場合はメンバーすべてが1つでも同じ属性を共有している必要があります。パーティーを組ませたいフォワードの中に同じ属性が1つもない組み合わせがあるならば、それらはパーティーを組むことはできません。

属性の参照など、細かいルール

1. 属性のカウント
 【9-058L】ルッソのアビリティなどで属性の数を見る場合、多属性のカードが持つ属性はすべてカウントされます。あなたが【9-058L】ルッソと【12-120C】シャントットをコントロールしていれば、ルッソは先制攻撃とブレイブを得ます。

2.「●属性以外」
 「●属性以外」と書かれている場合、その属性を持っている多属性のカードは含まれません。たとえば【9-091H】ネロ [XIV]の1つ目のアビリティを発動させるのに【12-120C】シャントットでは条件を満たしません。

3.「同じ属性」
 カード2枚の属性が同じか違うか参照する場合、先ほどのパーティーの仕様と似ていて、1つでも同じ属性が共有されていれば「同じ属性」のカードになります。【1-135L】ゴルベーザでサーチする場合は、フォワードの持つ属性に1つでも同じものがあれば同じ属性とみなされます。

4.「多属性」の範囲
 今後、テキストで直接「多属性」と書くものが登場します。その場合、カードが今ある領域で2つ以上の属性を持っているなら、そのカードは多属性として扱います。つまり、【1-107L】シャントットはフィールドにいる場合は多属性です。それ以外の領域では土属性しか持ちませんので多属性ではありません。

5.属性の指定
 なんらかの効果で属性を指定する場合に「多属性」は指定できません。

いかがでしょうか。新登場の多属性カードの疑問に関して少しでも役に立ったなら幸いです。多属性は環境に新たな変化をもたらします。ぜひ一度使用してみてください。
それではまた次回に。